「スペパ」って何?意味の解説とスペパ向上のためにやるべきこと

最近、テレビやネットなんかで「タイパ」という言葉を聞く様になった。

なんでもこの言葉、『三省堂 辞書を編む人が選ぶ「今年の新語2022」』で大賞に選ばれたらしい。日本人はこうやって新しい略語を作るのがつくづく大好きだと思う。

コストパフォーマンスを略して「コスパ」という言葉はすっかり定着したが、それに続いて出てきた「タイパ」とは「タイムパフォーマンス」の略語で、要するに「時間的効率が良い行動」という意味らしい。しかし、「タイムパフォーマンス」と言っても外国人には通じないだろう。完全な和製英語だ。

そしてそれに続く概念として、今年になって今度は「スペパ」なる実に奇妙な言葉が出て来たという。

令和5年に出てきた新しい言葉、「スペパ」とは

「スペパ」という言葉の響きから、アラフィフの僕はなんとなく卑猥なモノを連想をしてしまう(おかしいかな)。

しかし当然ながらそのような類の言葉ではない。「スペパ」とは「スペースパフォーマンス」の略語で、限られた居住空間をいかに効率的に使えているか、それによって生活空間の質、満足感がどれくらいかを示す概念のことらしい。

「スペースパフォーマンス」も和製英語なので、外国人には通じないだろう。外国人にこの概念を伝えるとしたら何と言えば良いだろうか、「Paformance for space」とでも言えば伝わるのだろうか。

「スペパ」という言葉が出てきた背景

マンションの部屋が1割狭くなった

「スペパ」という概念が出てきた背景として、マンション一部屋あたりの平均面積が、なんとこの10年間くらいで約10%減少したのだという。鉄やガラス・樹脂といった建築資材の高騰でマンションの建設費は上がり続けているものの、日本人の平均的な所得はこの20年ほとんど上がらなかったため、家賃を上げると入居者が集まらない。代わりに部屋を狭くせざるを得なかったのだ。

一方住む側であるコスパやタイパを重視する今の若い世代も、「別に部屋なんてそんなに広い必要ないよね。部屋が広いと光熱費もたくさんかかるし掃除も大変だし」と合理的に考える人が多いらしい。ちょっと不便な場所にある広い部屋よりも、便利な場所にある狭い部屋の方が人気があるとのことだ。

おのずと、限られたスペースをいかに無駄なく効率的に使うか、という意識が高くなる。そうした背景があって、「スペパ」なる言葉が出てきたのだ。

我々の若い頃は何せみんな大きかった。ブラウン管のテレビは奥行きが数十センチはあったし、ビデオデッキもCDラジカセも大きかった。漫画週刊誌も大きかった。当時の僕には場所を効率的に使う、という感覚はあまりなく、多少不便な場所であっても沢山の物が置ける、広い部屋の方が良いと考えていた。

時代は変わったのだ。

スペパを向上させる方法

スペパを向上させるアイテムとして、スペースを取らない壁面収納や、折りたたむとコンパクトになる家具や自転車、一つで複数の機能を持つステルス家電などが紹介されている。

「不要な物を買わない・不要になったら潔く手放す」が最強

しかしスペパを上げる最強の方法は「自分の生活に本当に必要なものしか買わない」こと、「自分の生活に不要になったものは潔く捨てる」、この2点に尽きる。

「これ便利そうだしコンパクトに折りたためるし値段も手頃だしコスパもタイパもスペパも高いわ〜」と思って買っても、結局あまり使わなかったのでは意味がないではないか。

僕は以前から「スペース=コスト」という考えを持っている。これは自分の部屋でも、勤務先でも同じだ。不用品で占められたスペースにも毎月家賃が発生するのだ。お金を払って不用品を溜め込んでおく。こんな馬鹿げた話があるだろうか。

寝袋の日常使いはお勧め

個人的に、スペパを向上させるのにお勧めしたいのは、このブログでも何度もご紹介している、「寝袋を普段の生活で使う」ことだ。

ベッドはそれだけで部屋の大きなスペースを占領してしまう。

その点、寝袋と言っても色々な種類があるが、僕の愛用しているモンベルの封筒型寝袋とスリーピングマットは寝る時に出して朝起きたらさっと収納出来る。小さな部屋でも決して邪魔にならない。布団も同じではないかと言われそうだが、布団よりも軽くコンパクトで、コインランドリーで気軽に洗濯できる。持ち運びも簡単なので、車中泊や災害時に避難の必要に迫られた時でもいつもの寝床で安心して眠ることが出来る。

思い切り寝返りが打てないのと、大の字にはなれないこと、色がド派手なのが欠点だが、僕はこの5年半ずっと寝袋生活を送ってきたし、これからも死ぬまで送るつもりだ。

寝袋に限らず、キャンプ用品は軽量で、小さく畳める物が多いため、スペパ重視の生活を新たに始める方であればテーブルや、調理道具、食器なども日常生活に取り入れてみるのも良いかもしれない。

スーツケースを下着の収納として普段から活用する

スーツケースって使わない時は部屋の結構大きなスペースを占領する無用の長物だ。僕はこれを普段から下着の収納ケースとして活用している。またスーツケース内のポケットは普段持ち歩かないカードや印鑑といった貴重品入れとしている。

タイパもスペパも行き着くところはミニマルライフだ

単身赴任を機にミニマルライフを始めて5年半になる。

自分の部屋に置く物は今の自分の生活に本当に必要なものだけとし、生活スタイルの変化で使わなくなった物、着なくなった服は潔く手放すことを心掛けている。それにより、ワンルームの小さなマンションではあるが、広々と快適に暮らせている。

片付けや掃除も実に早い。15分もあれば片付けから床の乾拭き・水拭き、水回りの掃除まで全部終わる。

「タイパ」や「スペパ」なんて言葉が流行する前から、これらを十分意識し、実践してきたことになる。

時代がようやく僕に追いついてきたのかもしれない(なんちゃって)。

いずれにせよ、タイパもスペパも追求すれば行き着くところは「ミニマルライフ」、これは間違いないのではないだろうか。

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Tanoyatsu

40代半ば、妻と二人の女の子を残し、長野に単身赴任中。料理・掃除大好きのおばさん力高め男子。趣味は料理の他・ジョギング・水泳・乗り鉄。数年前から断捨離・ミニマリストに興味を持ち、「モノを極力持たないライフスタイル」をゆるめに実践中。