【単身赴任の休日】ぼっちでも、少しのお金でも休日を楽しむ方法

川中島古戦場公園の画像

単身赴任の同志の皆さんは、休日はどのように過ごしていらっしゃるだろうか。

単身赴任先と本宅の距離が比較的近ければ、休みの度に本宅へ帰り、家族と一緒に過ごすことも出来るであろう。一方、僕もそうであるが距離が離れていると、毎週帰るのは時間的、体力的、何よりも経済的に厳しいという方もいらっしゃろう。僕の場合は月に一回帰るというパターンがすっかり定着しており、すなわち月に3〜4回の週末は単身赴任先の長野で過ごすということになる。

最初の頃は一人ぼっちで過ごす週末を持て余し、何となくダラダラと過ごして気がつけばもうサザエさんが始まっていて何とも言えない虚しい気持ちになったものである。何せ本宅にいた頃は庭仕事、家庭菜園を無二の趣味としていたのである。庭のないマンションでの暮らしはなんとも味気なかった。

しかし、無いものは無いのである。仕方ない。庭がない生活でも新たな楽しみを見つけるしかないと考えを切り替えることに決めた。かといって、ごく普通のサラリーマンで、しかも単身赴任中の僕にとって新しい趣味にそんなにお金はかけられない。友達もいないので、一人で楽しめることを見つけなければならない。

今回は僕の4年間の単身赴任生活で身につけた、一人でも、お金を使わずとも休日を楽しむ方法をご紹介したい。

ひとりで出来る運動

ジョギング

運動不足になりがちな我ら中年にとって、ジョギングやウォーキングというのは最も手軽に始められる運動で、実際に走っていると同年代の人とすれ違うことは実に多い。僕も雨や雪でも降っていない限り日曜日は必ず2時間程度のジョギングを行うことを常としている。そんな僕だが何を隠そう子供の頃は大の運動嫌いで、特に走るなんていうのはもってのほかであった。そんな僕がひょんなことから急に「走ってみっか」という気になったのだから人間というのはどこで考えが変わるかわからないものだ。大の運動嫌いだったのに急に走り始めた僕を見て家族は驚き、「何か生き急いでいるのではないか」と心配され、一方で「すぐにやめるだろう」と予想していたふしがあるが、なんだかんだでもう10年以上続いている。

ジョギングやウォーキングは最初にシューズとウェアさえ揃えてしまえば、あとは公道や公園を走る限りはいくら走ってもタダである。ゴルフのように仲間を集める必要もない。思い立ったらすぐに出来る。走り終えた後のビールも飯も最高に美味い。夜もぐっすり眠れるし、肩こりも末端冷え性も無くなった。コロナ禍でこの2年間はどの大会も中止となったが、今年の7月は久々に「おぶせ見にマラソン」に出場予定である。今から楽しみで仕方ない。

水泳

3年前からはジョギングと並行して水泳を始めた。運動嫌いだった僕であるが、実は小学生の頃、親に無理やり入会させられてスイミングスクールに通っていた時期があり、水泳だけはかろうじて人並みに出来たのである。ジョギングの他にもう一つスポーツをやってみたいと考え、これまた一人で楽しめる水泳を再びやってみようと思い立った訳である。スポーツ用品店に赴き、トレーニング用の水着一式を揃え、体毛も自分で処理した(令和のおじさんは体毛にも気を使うべき、と僕は考えている)。格好だけは一丁前になったが、何せ35年のブランクがある。不安で一杯であったが、クロールで泳いでみたらちゃんと泳げた。嬉しかった。

民営のプールだと入会金とか月会費が高いところもあるが、僕が通っているのは「サンマリーン」というゴミ焼却施設に併設された、市営の温水プールである。数年前に建て替えられたばかりで物凄く立派で綺麗であるが、利用料は18時以降になると¥690と手頃だ。建物内には露天風呂付きの大浴場もあり、¥690で泳いで風呂にも浸かれるので実にお得だ。土曜日の夕方はここで過ごすのを常としている。

水泳は体への負担が小さいため、怪我の心配が少ない。泳げなくとも水中で歩けるコースを設けているところも多く、年配の方に愛好者が多い。ぼっちで出来るスポーツとしてはこれもおすすめだ。

公営施設で過ごす

図書館

公営の図書館は基本的に利用は無料である。これを利用しない手はない。僕は日曜日の午後は図書館で過ごすことが多い。だいたい小説を一冊読んで、エッセイや料理のレシピ本を2〜3冊借りて帰ってくる。料理のレシピ本を見て作ってみることはほとんどないのだが、料理好きの僕にとっては見ているだけでも十分楽しいのである。ちなみに副業とか自己啓発とか、その類の本は読んだことがない。僕にとって読書はあくまで息抜き、楽しみである。

博物館

小さな町であっても、博物館の一つくらいは大抵はあるものだ。新しく住むことになったところが地形学的にどうやって出来たのか、そこになぜ人が集まり街が出来たのか、戦国時代や幕末はどうであったのか、今に至る歴史を知るのに博物館はうってつけだ。公営の博物館であれば入館料だってわずかなものだ。是非一度行ってみることをお勧めする。

町を歩き回ってみる

図書館や博物館でその町の生い立ち・歴史を知ったら、今も残る歴史の生き証人となる史跡、社寺、文化遺産、産業遺産を実際に訪れてみることだ。観光地化されているのもあれば、無名の産業遺産は山奥に放置されて朽ちるに任せたまま、なんていうのも結構あるものだ。僕自身はどちらかというと鉄道の廃線や廃屋など、朽ちかけた方に興味を覚える変態的な嗜好を持っている。今は人影もなくひっそりと静まり返っている場所も、かつては沢山の人で賑わったのだろう、という想像を掻き立てられるのに興奮するのである。

いつか単身赴任先に家族を呼んだ時、その町のとっておきの場所を選んで観光ガイドが出来る様になっておけば、「お父さんすごい」と株が爆上がりになることは確実だ。

地元民しか行かない安くて美味い店に行く

大抵の町には、他の地から訪れた観光客向けの飲食店と、地元民向けの気取らない店があるものだ。地元民向けの店は気取らなくて場所も不便なところにあったりするが、その分安くて美味いのが一般的だ。また、住んでみて初めて知った地元のローカルグルメというのも必ずある。僕が住んでいる長野だと、モツ煮やニラ味噌ラーメン、あんかけ焼きそばといったところだ。

縁あってこの見知らぬ土地に移り住んだのだ。全国チェーンの店ばかりではなく、ちょっと勇気を出して地元の人しか知らないような店に行ってみよう。

単身赴任先の休日は是非外に出かけてみよう

僭越ながら僕の単身赴任先での週末の過ごし方をご紹介したが、全てに共通するのは自分の部屋から出て、体を動かす、町を歩き回ってみる、ということだ。単身赴任がなければ一生縁がなかった町だ。そんな町だって歴史があり、多くの人が泣き笑いしながら暮らしていて、安くて美味い店が必ずある。

見知らぬ町での単身赴任を、嫌だ嫌だ一刻も早く帰りたい、と過ごしても、嫌は嫌だけど仕方ない、どうせだからこの街での暮らしを楽しんでみよう、と過ごしても同じ時間だ。いずれもあなたの人生の貴重な一期間である。

単身赴任先で過ごす休日は家に引きこもっていないで、まず外に出てみよう。つまらないこと・嫌なことというのは向こうから勝手にやってくるものだが、嬉しいこと・楽しいことというのは自分で見つけに行かないと捕まえられないものだ。

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Tanoyatsu

40代半ば、妻と二人の女の子を残し、長野に単身赴任中。料理・掃除大好きのおばさん力高め男子。趣味は料理の他・ジョギング・水泳・乗り鉄。数年前から断捨離・ミニマリストに興味を持ち、「モノを極力持たないライフスタイル」をゆるめに実践中。