【体験談】悪質なマンション投資勧誘の電話がかかってきたら【対処法】

先日、会社にマンションへの投資勧誘の電話がかかってきた。最近はめっきり少なくなったが、油断して対応したら数日間に渡り大変不愉快な思いをし、迷惑を被った。

しかし振り返ってみると、僕の対応の仕方にも少し問題があったようだ。

今回は恥を偲んで僕と悪徳業者とのやりとりを公開し、僕の対応の問題点、やってはいけないこと、正しい対応法についてまとめてみた。

悪質投資勧誘業者との電話でのやりとり

1回目

会社に「〇〇ライフの△△(以下悪質業者)と申します、そちらの責任者の方いらっしゃいますか」と電話がかかってきた。相手は若い男である。

悪質業者「お世話になっております、今度そちらの地区の担当になりまして、ご挨拶のお電話をさせて頂きました〜」←最初から横柄な話し方で印象が悪い。即座に何らかの勧誘であることを察知した。

僕「あ〜勧誘のお電話ですか、あいにくその手の話には興味がないもので」

悪質業者「いや、まだこちらが何も話してないのに興味がないというのはおかしくないですか?これまで不動産投資に興味を持たれたことはないんですか?」

僕「今来客中なので(嘘)切りますね」ガチャン。

2回目

その数時間後、再び悪徳業者から電話がかかってきた。もうかかってくることはないだろうとタカを括っていたので少々面食らった。

悪質業者「先ほどは来客中とのことでしたので改めて電話しました〜」

僕「さっき興味ないと言ったでしょう。会社に電話して来ないで下さい」

悪質業者「興味ないからって、僕が喋っているのにあのように一方的に電話切るんですか?」

僕「興味ない話になんで付き合わなきゃならないんですか?」

悪質業者「いや、僕が言っているのは何でこっちが喋っているのにあんな風に電話を切るんですかってことですよ?僕あんな対応されたの初めてですよ!聞いてますか!理由を言って下さい!!」←次第に声が大きくなる。僕は思いがけない展開に面食らう。

僕「興味ない話に付き合わなきゃならない筋合いはないでしょうが!」←こちらも若干感情的になる

悪質業者「興味なければあんな電話の切り方していいんですか!電話で話せないのなら直接そちらへ行きますよ!!」←もはや脅迫である

僕「警察へ電話しますよ!」

悪質業者「どうぞ」

ただならぬ様子に事務所内の社員も不安そうな顔でこちらを見ている。最近連続して起きている物騒な事件のことも頭をよぎり、これ以上相手を挑発するのは得策ではないと判断し、こちらから電話を掛け直すので電話番号を教えて欲しいと言ったが、発信専用の電話しかないので電話は受けられないという。そんな会社がある訳ない。先方からの電話番号は当然番号非通知であった。

とりあえず電話を一方的に切ったことについては形式的に詫びて、相手はまだワーワー騒いでいたが、「はい、では3秒後に電話を切らせて頂きます」と宣言して電話を切った。

その後会社の電話をしばらく留守番電話に切り替えて、その日は終わった。

3回目

翌日、また電話がかかってきた。この時は会社の事務社員が機転を利かせて、「支店長は留守です」と言ったところ大人しく引き下がった様子。そのしつこさにうんざりする。もはや営業目的としての電話は意味をなしていない。単なるストレス発散先にされているとしか思えない。

4回目

翌日、再び電話が掛かってきた。僕が電話を取ってしまった。

悪徳業者「あ〜支店長さんですか、先日のお話の途中だった電話の切り方の件についてお話しがありまして」←あまりのしつこさに流石に鳥肌が立った

僕「何もお話しすることはないので電話して来ないで下さい」ガチャン

5回目

すぐに電話がかかってくる。今度は電話に出た女子事務員が「支店長は今席を外しています。業務妨害ですから電話はやめて下さい」と言ったところ「つい10秒前まで話していたのに席を外していることはないでしょう。あんた誰?随分失礼だねえ」と言われ、先方から電話を切られたらしい。その直後複数ある回線から同時に電話が鳴り出し、出ると今度は全部無言である。再び留守番電話に切り替えて、これ以降電話は来ていない。

僕の対応の問題点について検証してみた

その後、この手の悪質勧誘業者の手口について色々調べてみたら、そもそも宅地建物取引業法という法律で、「相手方が契約を締結しない旨の意思(勧誘を引き続き受けることを希望しない旨の意思を含む。)を表示したにもかかわらず、勧誘を継続すること」は明確に禁止されているので、僕に電話を掛けてきた〇〇ファミリーは違法な「ならず者業者」であることは明確なのだが、僕の対応にも相手に付け入る隙を与える問題点があることがわかった。

  1. 「来客中なのでお話出来ない」→来客中でなければお話を聞くと解釈される。話を聞けない理由など伝える必要はなかった。
  2. 「その手の話には興味がない」→では何に興味があるのか、話を聞いてもらえれば興味を持ってもらえるかも知れないでしょうという隙を与えてしまった。興味があるないなどの情報を相手に伝えることは不要だった。
  3. 一瞬感情的になってしまった→相手が突如激昂したことに面食らい、こちらも若干感情的になってしまった。感情に任せて発した言葉尻を捉えられてつけ入れられれば相手の思う壺であった。すぐに冷静さを取り戻したのは良かった。

とにかく、まともな話が出来る相手ではないのだから、こちらの事情を説明してわかってもらおう、などと考えるだけ無駄である。理由・事情などの情報は一切与える必要はなかった。

悪質投資勧誘業者が電話をしてくる目的

あんな電話を何百回掛けたとして、果たして成約に至るケースがあるのかと僕はとても不思議に思うが、実際には少しはあるのだろう。

一般的に、彼らの様な職種は給与は歩合の割合が高く、成約に持ち込めた場合は高い給与を手に出来るらしい。その代わり成約件数はもちろんながら、電話を掛けた件数、直接見込み客と会って商談する件数も厳しいノルマが課せられているのだという。

今から10年ほど前に悪質なマンション投資勧誘が社会問題化し、法律によって規制が強化された。もはや通りいっぺんの勧誘電話ではすぐに断られて終わりなので、僕のケースのようにちょっとした言葉尻や対応につけ込んで、「お詫びの代わりに一度だけお話を聞いて下さいよ」という流れに持ち込もうとする悪質な輩もいるということだ。そのような輩と会ってしまったら最後、契約書にサインするまで解放してもらえないなどの被害もあると聞く。実に恐ろしいではないか。

悪質投資勧誘業者から電話がかかってきた時の対処法

  • 来客中だから、忙しいから、お金がないからなどと言った理由を相手に伝えない。感情を一切入れず、能面のような表情・AIのような話し方で、「お話しすることはありません。電話はお断りします」とだけ繰り返す。
  • それでもしつこく食い下がってきたら、「こちらは断る意思を明確に示し、話もしたくないのに電話をやめないのは宅地建物取引業法に違反している」と指摘し、会社名・担当者名(フルネーム)を聞く。
  • 相手が逆上してきても一切感情的にならず、能面の表情・AIの話し方で「お話しすることはありません。3秒後に電話を切ります」と宣言してから電話を切る。

気をつけなくてはならないのは、くれぐれも「そんな人を騙すような仕事をして楽しいのか」などと余計なことは言わないことだ。これは理不尽な煽り運転の被害にあった場合の対処と一緒だ。相手は僕らとは住む世界の違う、話の通じない相手だから、相手にしたりギャフンと言わせようなどと考えても、相手は余計逆上してこちらをより攻撃してくるだけだ。さっさと道を譲って、相手にしないの一択だ。

まとめ〜街中で急に名刺交換、アンケートも要注意だ

僕はマンション投資というものには全く興味がないが、これで成功した人もいるだろうし、マンションへの投資を勧誘する会社全てが悪いとは思わない。ただし、今回僕に電話を掛けてきたような業者は間違いなくロクでもない業者である(のちに国土交通省の担当窓口に問い合わせたところ、この社名で宅建業者の届け出はなかった。やはりモグリ業者か詐欺集団のようだ)。

気をつけなくてはならないのが、新年度が始まってすぐの時期になると、駅前なんかで「研修の一環として名刺交換させて頂いています、今日中にあと100枚名刺交換しないと会社に戻れないんです、お願いします」と見知らぬ若者から名刺交換を求められるケース(ずっと自家用車通勤の僕は経験ないが)。大変だなあ、頑張れよなどと名刺を渡すと、その後しつこく勧誘の電話が掛かってきたりする。その手は一切相手にしないほうが良いだろう。

同じ理由でアンケートも要注意だ。アンケートに電話番号や住所などの個人情報を安易に書くのは慎むべきだ。

今回の経験は誠に不愉快ながら、良い勉強にもなった。

皆さんの元にこの様な電話がかかって来た時の参考にして頂ければ幸いだ。

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Tanoyatsu

40代半ば、妻と二人の女の子を残し、長野に単身赴任中。料理・掃除大好きのおばさん力高め男子。趣味は料理の他・ジョギング・水泳・乗り鉄。数年前から断捨離・ミニマリストに興味を持ち、「モノを極力持たないライフスタイル」をゆるめに実践中。