「少ないもの・良いもの・好きなもの」と暮らす楽しさ
ミニマル単身赴任生活、4年目にして安定期に入る
どんなことであっても、3年も続ければ良い面・悪い面、一通り見えてくるものである。3年続けてみた結果、やめたということであればそれはそれは仕方ないことだと自身も周囲も納得出来るであろう。
しかしミニマルライフに関してはその快適さ、ストレスのなさ、コストのかからなさ、あらゆる点からみて僕自身にプラスのことばかりもたらしてくれるので、ますますのめり込む、ということはないにせよ程よい距離感で継続している。
ミニマル単身ライフを始めたばかりの頃は「やはり掃除機はあった方がいいかな、いやなくても何とかなるかな、でもあったほうが家事がシンプルになるのであればあった方がいいかな」などと心乱れることも度々あったのだが、今やすっかりそれも無くなった。
ミニマルライフも安定期に入ったのである。
ミニマリストの僕がお金を使う場面
今、物を買い足す、ということは生活用品・衣類を含めてほとんどない。少ないながらも僕の部屋にあるものはどれも手に入れるかどうか十分に吟味したもので、妥協して「とりあえずこれでいいや」というノリで買ったものはない。いや、正直にいうとないわけではなかったのだが、そのようなノリで買ったものは程なくして、「やっぱりこれは無くてもいいな」となり、結局手放してしまうのである。
だから僕の部屋には使わずに埃をかぶっているもの、というのは無い(と思う)。
しかし、買い足す、はなくても買い替える、はある。だからミニマリストとはいえ、少なくとも僕はお金を使わないわけではないのである。
この週末、無印良品のルームシューズを買い替えた。これまで使って来たやつの踵が擦り切れて来たのである。全く同じモデルのが売っていたので、迷わずこれを購入した。
たかがルームシューズ、ではあるが部屋にいる時はいつも履くものである。汚れたらこまめに洗濯するし、ボロくなってきたら迷わず新しいものに更新する。
きちんと作られたものを手入れしながら使う
もともとズボラな僕である。昔、ミニマリストに目覚める前であればルームシューズが多少汚れようがほつれようが、気にせずそのまま履いていたと思う。気にせずというか、他の多くの物に埋もれて気づかなかったと思う。
それと、この週末仕事用の2足の革靴を磨いた。若い頃はその辺の量販店で買った安い革靴をロクに手入れもせず、みすぼらしくなったら捨てる、という繰り返しであったが、今は「スコッチグレイン」の靴と、ちゃんとした手入れ道具も買って、丁寧に手入れしながらもう何年も履いている。ちゃんとした革靴というのは、きちんと手入れしてやれば履きこむほどに渋い風合いが増してくるものである。磨き上げた靴を履くとシャキッと背筋が伸びる。スコッチグレインは決して高級靴ではないが、素材も製法も「ちゃんと」作られた靴である。量販店で買った靴に比べれば高いが、はるかに長持ちするので1年あたりのコストで見ればむしろ安くなっている。
色々なスタイルのミニマリストがいると思うが、少なくとも僕は決して何も買わない訳ではない。買う時はしっかり吟味し、決して高級品ではなくとも「ちゃんと」作られたものを選ぶ。典型的なO型のズボラな性格ではあるが、物が少ないのでそれらのコンディションに注意を払う余裕もあり、必要があればさっさと買い替える。
今買い替えを検討しているのはフライパン、メガネ、仕事用のカバンである。今持っているのよりもっと良い物・自分の生活を豊かにしてくれる物はないか、いろいろと調べるのもまた楽しい。
かくして身の回りのものは数は少ないが、高級品ではないがちゃんとした良いもので、きちんと手入れされたお気に入りのものばかりとなる。こんな生活が心地良くない訳がない。