子供が一人暮らしを始めて我が家はこの春から3重生活、家計は大丈夫?
この春、我が家の上の娘が東京の大学に進学することとなり、家を出て一人暮らしを始めることとなった。
無事に進学してくれたことは誠にありがたい。
この前の週末は引越しであった。家電製品については4年間の一人暮らし生活であれば購入するよりも「かして.com」を利用したほうがメリットが大きいと判断していたので、これを利用するつもりだったのだが、一人暮らしを終えた知人らから冷蔵庫・洗濯機・テレビ・スチームオーブン、炊飯器を譲り受けられることになった。これもありがたい。
その代わり、引越し荷物は当初の予定よりも嵩むこととなった。引越し費用を節約するため、業者を頼まず、トヨタ・ライトエースのレンタカーを借りて、栃木の本宅から娘が住むこととなる東京のマンションまで自力で引っ越した。
あらかじめ娘と妻で新生活に必要なものリストを作っていて、一緒にホームセンターやニトリや無印良品などに買い物に行ったのだが、人ひとりが新しく生活を始めるのって大変だと改めて思う。
ミニマリスト志向の僕の引越しの時と比べると物は多いが、彼女なりにだいぶ絞り込んだらしい。買い物に行ったら、我々と同じように新たに一人暮らしを始めると思わしき若者とその親という組み合わせが多く見受けられた。僕らも彼らも、一人暮らしに必要なたくさんの商品をカートに積み込んで店内を右往左往している。こうやってこの時期、大きなお金が動くのだろう。
3重生活にかかるコストは?
僕のような標準的サラリーマン家庭にとって、3重生活を始めるにあたり一番気になるのはやはりお金のことだ。
僕の単身赴任にかかる生活費は、以前書いたようにざっと12万円程度である。
今回、娘の一人暮らしにかかる費用は、
- 住居費 ¥74,000
- 食費 ¥30,000
- 水道光熱通信費 ¥12,000
- 雑費 ¥10,000
- 通学費 ¥16,000
- 小遣い ¥10,000
- 合計 ¥162,000
を見込んでいる。
う〜む、やはり一人暮らしってお金がかかるな…
ちなみに、一人暮らしの大学生生活費平均は約12万円らしいが、都内の学生マンションということで家賃が平均の5.3万円よりも高いのと、通学に使う定期代が平均の3千円より高めである。
当然ながらその他に、本宅の妻と次女の生活費がかかる。
ギリギリである。妻もパートの仕事を掛け持ちで頑張ってくれているので、家族それぞれにかかる通常の生活費については、収入の範囲でなんとかやっていけるかな、というところだ。しかし年一回の学費の支払いのほか、突発的な出費が発生すると僕らの月給だけでは間違いなく足りなくなる。ボーナスで補填出来れば良いが、それでも足りなければ借金しなければならない。
しかし、子供の大学卒業までは親が面倒を見よう、というのは前から夫婦で決めていたことだ。下の子も含めて、大学卒業までは家をもう一軒買うつもりで借金するのはあらかじめ覚悟していたことである。
決して高収入ではない我が家が3重生活をやっていける理由
平凡なサラリーマン家庭である我が家が、何とか奨学金に頼らず子供を大学まで行かせてあげられる最大の理由が、家のローン支払いがないことである。18年前に購入した我が家のローンをなぜこんなには早く払い終えることが出来たのかというと、僕の収入が高いから、というわけでは決してない。
何せ我が家は18年前に購入した時点で築約50年、今ではまもなく築70年になろうかという古家である。購入した時点ではしばらく人も住んでいないどうしようもないボロ家だったのだが、家族が安心して暮らせるよう最低限の補強と間取りの変更は大工さんにしてもらったが、壁に漆喰を塗って、新しく敷いた檜の床板に柿渋を塗ってといった仕上げは全て自分で行った。荒れ果てた庭も全て自分で作り直した。恐らく同じ規模の家を新築で買うのに比べて半分くらいで済んだと思う。
親からの援助もあったおかげで、家の購入と改修にかかった費用のローンは3年前に払い終えている。これは大きい。もしも我が家が月10万円くらいの住宅ローンを抱えていたとしたら、2人の子供を大学に行かせるのは相当厳しかったと思う。
引越しを一通り終えて、長女を一人残して出発する時間がやってきてしまった。いざとなると「体に気をつけてね」と人並みな言葉しか出てこない。車を出発させる。ミラーに寂しげに映る娘の姿が徐々に小さくなる。
レンタカーは大宮駅前の営業所に返却し、大宮駅で妻ともお別れ、これでいよいよ3重生活の始まりだ。
もちろん経済的には決して楽ではないが、いつまでも続くわけではない。せいぜい4年間だ。そもそも楽観主義なので、足りなければ借金すればよいと考えているし、子育ての集大成として面白がりながらやっていきたい。
いざ3重生活を初めてみて実際にどうであるかは、改めてこちらでご報告したい。