【ヘルシオを使用して5年】自炊単身赴任者にとってのメリット・デメリットは?

今から5年前、僕が単身赴任生活を始めるにあたり、家電製品で購入したのはテレビ・冷蔵庫・そしてSHARPのウォーターオーブン、「ヘルシオ」であった。当時の僕はミニマリスト熱が最高潮の頃で、洗濯機・掃除機・炊飯器は購入しなかった。ただし、洗濯機だけ一年後に追加購入している。

ヘルシオを購入した理由

僕が購入したヘルシオは「AX-CA400」という、当時のラインナップでは一番コンパクトで廉価なモデルであった。ボタンひとつで食材の量、温度をセンサーで検知して最適な加熱を自動で行う「まかせて調理」機能は付いていない。

それでも、普通のオーブンレンジと比較して高価なヘルシオを購入した理由として、

  • 基本的には自炊するつもりで、なおかつ健康的な食生活を目指したい
  • ガスが一口しかない単身者向けマンションでも、ヘルシオを併用することでマルチタスクで料理が出来そう
  • 鍋などの調理器具は極力最小限にしたいので、様々な調理が出来るヘルシオはミニマルライフにうってつけ

というものであった。

ヘルシオの最大の特徴である「過熱水蒸気だけ」を使う「ウォーターオーブン」であるという点も、何やらよくわからないが興味を惹かれた。

過熱水蒸気とは

過熱水蒸気とは、100℃を越える温度に加熱された水蒸気のこと。水は加熱して100℃に達すると水蒸気になる。水をどんなに加熱しても100℃以上にはならないが、水蒸気をさらに加熱すると、100℃以上の温度になる。これが過熱水蒸気である。

過熱水蒸気を食品に当てると、食材は蒸されるのではなく焼かれる状態となる。この性質を利用したのが「過熱水蒸気オーブン」とか「ウォーターオーブン」である。

ウォーターオーブンとは

「過熱水蒸気オーブン」というのはいろいろなメーカーから販売されており、過熱水蒸気の他に、レンジ加熱やヒーター加熱を組み合わせて食品を加熱するものである。

「ウォーターオーブン」はシャープの登録商標で、強力な水蒸気発生エンジンと高い機密性により、300℃以上の過熱水蒸気だけで調理する。過熱水蒸気だけで調理するオーブンはシャープが特許を取得している都合上、現状では他メーカーは販売することが出来ない。

直火で焼くのではなく、水蒸気の力で焼くことで余計な脂、塩分を落とし、素材本来の美味しさを引き出す健康的な低酸素調理が可能となる。

ヘルシオの機能とそれぞれに感じるメリット

僕が主に使用するヘルシオの機能と、それぞれのヘルシオならではのメリットについてご紹介したい。

電子レンジ

電子レンジ機能はほぼ毎日使う。僕は炊飯器を持っておらず、パック入りご飯を愛用しているからである。これに関してはヘルシオだからと言って特に感じるメリットはない。普通である。

ウォーターオーブン

惣菜のフライなど、揚げ物を温める時にヘルシオのウォーターオーブンが威力を発揮する。オーブントースターで揚げ物を温めると、油断しているとすぐ焦げてしまうが、ヘルシオであれば失敗することなく中はしっとり、衣はサックリと実に美味しく仕上がる。しかも余計な油が落ちるので、カロリーが気になる僕ら中年世代にも優しい。焼きそばもヘルシオのウォーターオーブンで美味しく出来る。これは目から鱗だった。

ヘルシオで焼きそばを作る。天板にアルミホイルを敷いて蒸し麺を置きその上に野菜をかぶせ、粉末ソースをふりかける。肉があればさらに上からかぶせる。肉がない場合は少量のサラダ油を上からかけると良い
フライパンで炒めるのと遜色のない、しっとりと美味しい焼きそばの出来上がり

ウォーターグリル

ウォーターグリルとウォーターオーブンとの違いは、オーブンが庫内全体を熱くして食材を熱で包んで調理するのに対し、グリルは食材に直接熱を当てて炙るように調理する、ということだ。野菜や肉類をアルミホイルを敷いた天板に乗せ、オリーブオイルを回しかけ、ボタンひとつ押すだけで野菜の甘さが引き出されたグリル料理が出来る。このグリル料理、とても美味しいのだが、ご飯のおかずにはイマイチなりづらい。従って僕の食卓に登場するのは稀である。

蒸し料理

カボチャを1.5cmくらいの暑さにスライスして12分ほど蒸すと、甘くてとても美味しい。何もつけなくともいくらでも食べられる。ヘルシオを買ってから、カボチャを食べる量はそれまでの10倍くらいになったと思う。僕がヘルシオを買って良かったなあと一番感じる機能がこの蒸し料理機能だ。

市販の焼売も蒸すと電子レンジ加熱よりも格段に美味しい。お店で食べるような、皮のビロビロ感が楽しめる。鶏胸肉の鶏ハムも一時期ハマってしょっちゅう作っていた。

ヘルシオのデメリット

調理時間がかかる

ウォーターオーブン、ウォーターグリルともに結構出来上がりまでに時間がかかる。平均30分くらいはかかる。フライパンで炒め物を作るときは、10分くらいでチャチャっと出来てしまうので、30分はなかなか長い。ヘルシオで料理するときは、家に帰ってからすぐにヘルシオに食材をセットし、ボタンを押してからシャワーを浴びる段取りの工夫が必要である。

焼き魚はイマイチ

ヘルシオで魚を焼くと、確かにふっくらとは仕上がるのだが、僕はあまり好きではない。焼き魚は直火で焼いた、皮がパリッとして、ちょっと煙で燻された香りが好きなのだ。また魚を焼くと、どうしても庫内が魚臭くなる。そんな時は「空焼き」のボタンを押すだけで魚臭さを焼いてくれるのだが、それに費やす電気代のことを考えると、あまり積極的にヘルシオで焼魚を焼く気にはならない。

単身赴任生活に特にヘルシオをお勧めしたいタイプの人は

  • 自炊を主に考えている
  • とはいえ料理は初心者である
  • 単身赴任の部屋の台所は狭く、小さなガス一つしかない
  • 安上がりでかつ健康的な食生活を目指したい
  • 上記を叶えるためにはある程度の初期投資は厭わない
  • 好奇心旺盛な方である

まとめ〜レンタルで試してみるのもいい

率直に言ってヘルシオはなければ生活がとても不便になる、というものではない。また電子レンジの温めばかりしか使わないようでは、わざわざ高価なヘルシオを買った意味がなくなってしまう。実は僕自身も宝の持ち腐れの期間が長かったのだが、あまり構えたり、難しく考える必要などないことに気づいた。そもそも食材を突っ込んで、ボタンだけ押せばあとは失敗なく美味しくヘルシオが仕上げてくれるのだ。

新たに単身赴任が決まった人全てに是非お勧めしたい、というものではないが、自身の単身赴任生活をイメージしてみて、上記のお勧めしたいタイプに当てはまるようであれば、購入を検討してみてはいかがだろうか。

また、決して安い買い物ではないので、興味はあるが使いこなせるか、元が取れるか不安、という方には一定期間のレンタルという方法もある。これで一定期間レンタルで試しに使ってみて、気に入れば買取ができるし、不要と判断すれば返却すれば良い。

Rentio(レンティオ)

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Tanoyatsu

40代半ば、妻と二人の女の子を残し、長野に単身赴任中。料理・掃除大好きのおばさん力高め男子。趣味は料理の他・ジョギング・水泳・乗り鉄。数年前から断捨離・ミニマリストに興味を持ち、「モノを極力持たないライフスタイル」をゆるめに実践中。