【単身赴任の食品備蓄】もしもに備えて最低限持っておきたいもの
2022年3月16日深夜、東北地方でマグニチュード7.4の大きな地震があった。4名の方が亡くなり、多くの方が怪我をした。僕の実家は仙台市にあり、母親と弟一家が住んでいるのだが、幸い皆無事であった。また栃木の本宅の妻と娘も無事で、ホッと胸を撫で下ろした。
しかし、胸を撫で下ろしたのは実は翌朝である。というのも、地震が起きた時間は僕は深い眠りの中にあったからである。長野も多少揺れたらしいが、全く気付かなかった。
日本で暮らしている限り、災害は避けて通れない
僕が今住んでいる長野だって、津波の心配こそないが、かつて大きな地震に襲われたことはあるし、3年前の水害は記憶に新しい。昨年も土砂災害で何人もの方が亡くなった。
日本で暮らす以上、どこであろうと何らかの災害に遭う可能性はある。いつ来るかわからない災害に対してしっかり備えることが大事だ、などということは誰でも知っている。しかし、本宅にいた頃は家族のことを考えてしっかり備えていても、単身赴任の自分一人のためにあれこれ備えるのもちょっと億劫、というのが本音の方もいるのではないだろうか。何を隠そう、僕もその一人である。
備えるべき相手は自然災害だけではない
今や、災害以上に自分が当事者となる可能性が格段に高いのが新型コロナウィルスである。新型コロナに感染しても入院の必要はない、と判定されれば自宅での療養となる。単身赴任先でそのような事態に見舞われた場合、一人ぼっちで部屋の中で過ごさなくではならない。これはまさに、令和時代ならではの単身赴任者にとっての新しいリスクと言える。
僕自身、ミニマルライフを楽しんでいるので余計な物は持ちたくないというのが本音であるが、いざという時他人に迷惑をかけず生き延びるためにもミニマルな備蓄というのは持っておくのが自己責任というものだ…というのは頭では十分理解している。どこかで大きな災害が起こったというニュースを見ると、明日は我が身とある程度の食料品を買い込むのだが、時間が経つにつれ当初の危機感を忘れ、備蓄は疎かになっていく。
しかし年度替わりを迎えるこの時期、自身の備えを見直すにはちょうど良い。今回は対象を食品に絞り、単身赴任者が最低限持っておくべき備蓄の量を明らかにし、自分自身でも実践してみたいと思う。
災害を想定すると最低3日分は必要
大きな災害に遭遇した時のことを想定すると、最低3日分は誰の助けがなくとも生き延びられる様に備蓄しておくことが必要らしい。災害が起きた直後は人命救助が最優先とされ、道路などの復旧期間も考えると、食糧や物資の供給再開には3日程度はかかると考えておく必要があるらしい。しかし今後起きることが想定される南海トラフ地震対策では被災人数や被災規模から鑑みると3日分では不十分で、1週間程度は備蓄しておくことが必要とも言われている。
新型コロナに感染したことを想定すると13日分必要
新型コロナウィルスに感染して自宅で療養する場合、有症状の場合だと最低でも13日間、無症状でも7日間は自宅から出ることが出来ない。当然、その期間中は外食に出たり、食品の買い出しに出ることは出来ない。しかし、災害下でなければ食料品は宅配で自宅の玄関前に置き配、というのも可能であるので、丸々13日分の食糧・物資を備蓄しておく必要が必ずしもあるわけではない。
【結論】まさかに備えて備蓄食品は1週間分は準備しよう
上記を鑑みると、最低限すべき備蓄は「1週間分」ということが言えると思う。もちろん、それ以上の備蓄ができるのであればそれに越したことはないのだが、ミニマルライフとの兼ね合いから考えても1週間分というのは僕にとっては適切な量であると思う。
早速準備してみた
この間の休日、買い出しに行って揃えた備蓄食品がこれ。元々あったものも若干含まれている。卵は常温でも1ヶ月以上保つので、立派な備蓄食品である。選んだポイントとしては、災害に襲われた直後の電気・ガスが遮断されたことを想定して、そのまま食べられる缶詰やレトルト食品と、その後電気・ガスが復旧した時、もしくは新型コロナに罹患して自宅療養の必要に迫られた時のために加熱して食べるものをバランスよく選ぶ、というものである。
バナナを備蓄食品にカウントするのはいかがなものかと言われそうだが、バナナ好きの僕は毎朝欠かさず食べており、切らすことなくストックしている。バナナは1週間程度は日持ちするし、僕にとっては立派な備蓄食品なのだ。あと、冷蔵庫に義理のお母さん手作りの梅干しもある。緊急時は別に一日2食でも十分だし、カロリーさえ摂取出来れば生きられるので、僕としてはこれだけあれば十分である。ただし、水分はこれだけでは足りないな(ビールのストックは十分あるのだが)。あともう少し冷凍食品も買い足しておきたい。
早速、流しの下の収納スペースの一つを備蓄コーナーにしてみた。箱などに入れてしまい込むとずっとそのままになることは目に見えているので、あえて展示品のように並べて収納して、普段からこれを食べ、食べた分を補充する「ローリングストック」を実践することにした。あとはこの状態を長期間キープ出来るかどうかがポイントとなる。しかしなかなか良い眺めである。こうなると備蓄も楽しくなってくる。
ポイントは普段から美味しく食べられるものを備蓄すること
僕が子供だった頃の備蓄食品といえば、カサカサの乾パンというのが定番であった。子供ながらにいざ非常時とはいえこんなものを食べさせられるのはきついなあ、と思ったものだ。
その点、今は普段の食事で美味しく食べられる缶詰やレトルトや冷凍食品でいくらでも揃っている。これらを余裕を持ってストックしておくことで、普段からそれを楽しみつつ、いざという場面では自分の命を繋ぐ心強い味方となってくれる。