中年男子が選んで得するワイシャツ・損するワイシャツとは?

土井縫工所と鎌倉シャツ

ワイシャツ。僕らビジネスマンにとって最も身近なウェアと言える。

特に僕ら中年男子ビジネスマンにとっては、長年付き合ってきた相棒であり、もはや皮膚の一部みたいな感覚になって特に意識など払っていない、適当に買って適当に着てる、と言う方もいらっしゃるかもしれない。

しかし、たかがワイシャツと軽く見てはいけない。

向かい合って商談なんかする時、相手の胸元、ワイシャツやネクタイというのは意外と目につく。

ワイシャツがくたびれていたり、袖が薄汚れていたりすると、それだけでもう相手がどんな立派な肩書きであっても、「でも残念なワイシャツの人」という印象になってしまう。

一方、上質なワイシャツやネクタイをしている人は、それだけで「この人から得られることは多そうだ」と話を聞きたくなる。

要するに、ワイシャツ一つで得もすれば損もするということだ。

じゃあ一体得するワイシャツ・損するワイシャツの違いってなんだろう。

大前提として、どんなワイシャツを着ようとその人の自由である。今回はあくまで僕の価値観を基にお話しさせて頂く。

そもそもワイシャツってなんだ

ワイシャツは本来は「ドレスシャツ」という。

ドレスシャツを遡ると、古代ローマの時代まで遡る。

長くなるので詳細は割愛するが、上着の下に着る装飾付きの下着が進化を経て、今のドレスシャツになったと言われている。

文明開花の時代、外国人が白いドレスシャツのことを「ホワイトシャツ」と言ったのを日本人が「ワイシャツ」と解釈したのがワイシャツの起源と言われている。

一方、西日本では「カッターシャツ」と言われることもある。これは自社製のドレスシャツを発売することになった大阪発祥のMIZUNOの創業者が、「何かインパクトのある商品名はないかなあ」と野球を見ながら考えていたときに、観客が「勝った、勝った」と喜んでいる姿を見て「カッターシャツ」という名前を閃いたというのだ。いかにも関西らしいエピソードではないか。

「ワイシャツは本来下着だからワイシャツの下にさらにアンダーシャツを着るのはおかしい」という論もあるが、胸ポケット付きのワイシャツが出てきた時点でもはやワイシャツは完全な下着ではなく、それ一枚で着てもおかしくないウェア、という立場に変わっている。特に高温多湿な日本においては、ワイシャツの下に発散性の良く色が透けないアンダーシャツを着るのが正解だと思うし、僕もそれを実践している。

ワイシャツ選びで覚えておきたい基本

ワイシャツ選びでまず大事なのはサイズ選びだ。

紳士服店や百貨店であれば店員さんが首周りや裄丈のサイズを測ってくれて自分にジャストサイズを教えてくれるが、僕のように通販で買っている人や、サイズを測ってくれない量販店などでは、まずは自分の正しいサイズをしっかりと把握することが大事だ。

着ていて楽だからと、大きめのブカブカのサイズを着るととても野暮ったい印象となり、とても仕事が出来そうな人には見えない。

生地の種類は様々あるが、基本はブロードと呼ばれる平織りだ。これをメインとして持っておいて、一部ロイヤルオックスフォードやヘリンボーンという変化球を持っていても良い。

襟の種類も様々あるが、僕のお勧めはセミワイドと呼ばれる、左右に開いたタイプである。但し、葬儀用としてレギュラーを一枚は持っておきたい。

色については白が基本だ。白だけではつまらないのであれば、一部サックスブルーを持っていても良い。柄物を選ぶのであれば控えめなピンストライプ。太いストライプはカジュアルに過ぎてビジネスウェアとしては相応しくない。

しかし真っ白なワイシャツというのは質感の誤魔化しが効かず、安いワイシャツは何やらペラペラと貧相な印象を与えてしまう。そこでボタンホールに色付きの縁取りをしたり、色付きの糸で奇妙なステッチを入れたりしたようなシャツが出てくる。

若ければこのようなシャツもアリだが、少なくともいい歳した中年男子に相応しいシャツではない。

中年男子にとって得するワイシャツとは

職場でジャケットを脱いでワイシャツ姿になった時、誰だって若い部下に「うわ課長のワイシャツ姿野暮ったいなあ」と思われるより、「課長のワイシャツ姿なかなか格好いいなあ」と思われたいのではないだろうか。

僕が考える、中年男子が着ていて格好良いワイシャツの条件が、

  • サイズが合っていること
  • 生地に上質感があること
  • 生地は定番のブロードやロイヤルオックスフォード、ヘリンボーンであること
  • 色はあくまで白が基本。一部、サックスブルーくらいは持っていても良い
  • 柄は目立たないピンストライプ程度は可
  • 襟はセミワイドかレギュラー。サックスブルーのボタンダウンくらいは良いが、カジュアル色が強くなるので大事な商談には向かないことを覚えておく
  • ボタンは白蝶貝で目立たず、かつ上質であること

要するに、あくまでオーソドックスで目立たず、ちょっと上質なワイシャツ、これが中年男子を引き立ててくれる、「得するワイシャツ」ではないだろうか。

中年男子にとって損するワイシャツとは

一方、若い部下からの評判を落としそうなワイシャツの条件として、

  • サイズが大きすぎてブカブカ
  • 生地がペラペラと薄くて安っぽく、下の肌着や乳首が透けている
  • ネズミ色などの暗い印象のカラー
  • 太くて主張の強いストライプ
  • ボタンやボタンホールに色がついている、襟や袖の後ろに柄付きの布が貼り付けられているなど、妙な色気を出している(いい歳してこれを着ている人が意外と多い)

上記のワイシャツというのは総じて安い。百貨店やちゃんとしたアパレルショップでは上記のようなシャツは決して売っておらず、紳士服量販店とかディスカウントストアでしかお目にかかれない。

安っぽさを打ち消すために一所懸命色をつけたりボタンに色をつけたりしているのだが、これが却ってあざとい印象を与えてしまう。そもそも、ワイシャツ一枚でお洒落と思われようなどという下心は持たないことだ。

若い男子であればそんなシャツも許されるのだろうが、いい歳こいた中年男子にとってこのようなワイシャツは「損するワイシャツ」と言わざるを得ないのではないだろうか。

まとめ

ビジネスウェアというのはひとつひとつのアイテムがオーソドックスで主張し過ぎず、それでいて上質であること。これらを組み合わることで「ああ、この人お洒落だな」と相手に感じさせる、これが僕の理想だ。

大前提として何を着ようが個人の自由であることは承知している。しかし、自分が他人にどう見られるかを意識している方であれば、自分への投資と思って「ちゃんとした」ワイシャツを買うことをぜひお勧めしたい。

僕が愛用しているのが「土井縫工所」と「メーカーズシャツ鎌倉」だ。いずれも一枚8,000〜9,000円からという価格で、3枚5,000円の量販店のシャツよりは高いが、一般的なサラリーマンでも決して手に入らないほどの高級品ではないし、生地の質感は申し分なく、着た時のシルエットは美しく、丈夫で長持ちもする。僕はこういう製品こそコスパが高い、というのだと思う。

かくいう僕も、10年前までは紳士服量販店で買ったボタンホールに色がついた3枚10,000円くらいの化繊のシャツを着ていた。

しかし40歳になったのを機に初めて買った土井縫製のシャツを着た時、鏡に映る自分の姿に「ワイシャツ一枚でこんなに印象が変わるものか」と驚いたものだ。

今でもクリーニングから出来上がってきたプレスされたワイシャツを着ると、憂鬱な月曜日の朝でも背筋がシャンと伸びて、「仕方ない、行ってくっか」という気分になる。

身近なビジネスウェアであるワイシャツの持つ力、バカには出来ないのだ。

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Tanoyatsu

40代半ば、妻と二人の女の子を残し、長野に単身赴任中。料理・掃除大好きのおばさん力高め男子。趣味は料理の他・ジョギング・水泳・乗り鉄。数年前から断捨離・ミニマリストに興味を持ち、「モノを極力持たないライフスタイル」をゆるめに実践中。