「ほぼ日手帳」を今年も買った話
「ほぼ日手帳」ってご存知ですか?
糸井重里氏が主宰する「ほぼ日刊イトイ新聞」がプロデュースする手帳で、これが実に使い勝手が良い。
僕がいつも買うのは「週刊版」という、見開きが1週間分となっているスリム版で、筆まめではないため書くことのボリュームがそれほど多くなく、ビジネスにも使う僕にはこれが一番使いやすい。
ほぼ日手帳を買うのは来年で4年目になる。
僕の場合、手帳は予定を書き込むことはしない。予定はすぐに目につく会社の卓上カレンダーに書き込んでいる。手帳は仕事中の商談などの際のメモと、日常の出来事の簡単な記録に使用している。記録とは言っても今日の昼飯はどこで食べたか、という程度のものだし、空白の日も結構あるのだが。
これを一年後に見返すと実に興味深い。そういえば去年、あんなトラブルがあったな、あの時はずいぶん怒られたな、ちょうどあれから一年か、などと懐かしく思い出す。一年後の世界がどのようになっているのかなど知るべくもなく、昨年の僕は呑気に生きていた。ま、今でも呑気に生きていることは違いないのだが。
具体的にどのように使い勝手が良いのかというと、ボールペンの書き心地の良い紙質、掛線の間隔など、使い勝手を徹底的に研究したのがよく伝わってくるのである。
頁の下に書いてある「日々の言葉」が良い。いろいろな人との対話から抜き出した言葉が数行記されているのだが、ほっこりするものあり、思わず唸ってしまうものあり、ついつい読んでしまう。さすがは糸井重里、言葉の持つ魅力というものを、僕のようなものにもわかりやすく伝えてくれる。
一見、ミニマムな手帳であるが、ページをめくってみると多くの人々の手仕事によって緻密に作り込まれているのがわかる。
どんな物であっても、作り手がじっくり考え、しっかり作り込まれた物はちゃんと使い手に伝わるものだ。
もはや、日々の生活のなかで自分の手で文字を書く、という作業はこの手帳だけである。アナログな作業ではあるが、人間臭い手書きの文字というのはデジタルでは得難い魅力がある。脳の退化防止のためにもせめて手帳だけは自分の文字で書きたいと思うのである。
手帳としては決して安くはないが、もはや僕の生活に手放せない一冊である。そして、ミニマリストであるがこれだけは捨てられないのである。
価格:1,980円 |