10年履いたシューズをオールソールしたら想像以上に良くなって戻ってきた
10年間愛用してきたレザーシューズをこのたびオールソール(靴底の張り替え)に出した。
そうしたら想像以上に良くなって戻って来た。今回はその嬉しい出来事について書いてみた。
買い替えではなく「オールソール」を選んだ訳
今回オールソールに出したのは、10年間愛用してきた「スコッチグレイン」の黒の外羽根Uチップのシューズ。佐野プレミアムアウトレット内のストアで購入したものだ。確か当時で22,000〜25,000円くらいだったと思う。
スコッチグレインは東京墨田区にある「ヒロカワ製靴」という会社が製造している、60年以上の歴史がある純国産シューズブランドだ。グッドイヤーウェルト製法という履き心地を重視した製法で、一足一足職人の手作りだ。決して高級ブランドではなく地味な存在だが、ちゃんとしたものを地道に作り続けているという、まさに僕が大好きなスタイルのメーカーだ。
スコッチグレインには、レギュラー品とアウトレット品の2つのラインがある。違いは、使用する革の部分の差であるらしい。アウトレット品は「トラ」と呼ばれるシワや、「血筋」と呼ばれる表皮近くの血管がある部分の革が使われている。その差は素人目にはほとんどわからないし、強度とか履き心地といった実用面に違いはない。牛さんから頂いた革を極力無駄にせず、必要としている人に必要としている物を届けようという姿勢は素敵だ。
この2〜3年でかかと部分のすり減りやつま先部分の傷が気になるようになり、買い替えも検討したのだが、スコッチグレインの今のラインナップには外羽根のUチップがない。内羽根のストレートチップが主流だ。それほどかっちりしていない外羽根のUチップは、僕にとってはとても重宝する存在だ。それと、僕は他に2足のスコッチグレインの革靴を持っているのだが、その中でこのUチップの履き心地が一番僕に合っているのだ。これを手放すのはどうにも惜しい。
そこで修理して使えないか調べてみたら、「匠ジャパン」というスコッチグレイン専門の修理業者があるのを見つけ、ここにオールソールを依頼することにした。
靴を送ると匠ジャパンから修理内容の確認と、価格と納期についての丁寧な連絡があった。そして修理に出してから約50日で戻ってきた。
修理前と修理後を比べてみた

↑修理前 横から

↑修理後横から この角度からだとあまり変化はわからないが、とても綺麗に磨き上げられて帰ってきた。また靴紐も新品になっている。

↑修理前前から こうやってみると相当傷んでいる。僕は結構歩きながらつまづくのだ。10年もつまづきながら歩いていればそりゃ痛むよなあ。深い履きジワが10年の歴史を物語っている。

↑修理後前から ソール部分は新品にしたので見違えるのは当然として、つま先部分の皮についたダメージもほとんど目立たないレベルに丁寧に修復されている。それとなぜか履きジワが少し浅くなっているような気がする。

↑修理前後ろ 僕の靴は例外なく踵の外側から減るのだ。歩き方にクセがあるのだろう。長年愛用した靴はそのような事実もありのまま僕に伝えてくれる。意識して歩き方を正したい。

↑修理後後ろ 踵部分の革の無数の傷もすっかりキレイに修復してくれた。

↑インソール修理前

↑インソール修理後 踵部分のインソールは新品に交換されている。これだけでも靴がシャキッと引き締まる。
というわけで大分くたびれていた僕のスコッチグレインは、見違えるほどキレイにリフレッシュされて戻ってきた。
今回の修理費用は15,400円であった。2万円台で購入した靴に15,400円をかけて修理するのはどうなのかと悩んだりもしたが、結果的には修理に出して本当に良かったと思う。
若い頃は量販店で安い靴を買って、1〜2年で履き潰して捨てる、というのを繰り返してきたけど、それでは靴を大切に使おうという気持ちは起きないし、愛着も湧かない。
スコッチグレインを買ってからは、履き終わったらシューキーパーを入れて、定期的に磨いて大切に使っている。そうすると歩く姿勢にも気をつけるようになるし、靴以外の身につけるものにも気を遣うようになってくる。
決して高級ではないスコッチグレインのシューズが、僕の人生を少し豊かにしてくれたのだ。
※ちなみにスコッチグレインに限らずだが、最初に買う時はぜひ実店舗での試着をお勧めする。

