新生活とはいえ、はじめから全部揃える必要はない 

自分の飯を作りパンツを洗い寝床を整える

僕が初めて一人暮らしを始めたのは今から28年前、札幌の高校を卒業して仙台の大学に進学したときである。

それから就職して結婚するまで、10年以上一人暮らしをしてきた。だから単身赴任で家族と離れて暮らすことを決めた時、経済的な不安と精神的な不安はものすごくあったものの、一人で暮らす事の生活面での不安は無かった。自分の飯を作ってパンツを洗って寝床を整えることくらいは十分出来るのである。

大学生になりたてで初めて一人暮らしをした時はそりゃ不安で一杯であった。慣れるまでは毎日緊張していたように思う。もしも中年の域に差し掛かって初めて一人暮らしをする、という単身赴任デビューの方がいたとしたら、不安もひとしおであろう。

しかし、安心して欲しい。今まで家事なんてろくにやったことがないという人だって、一人暮らしは十分に可能だ。自炊だってメインのおかずはスーパーで惣菜を買って、味噌汁だけ自分で作れば上等である。最初からそんなに張り切ったって長続きしない。まあぼちぼち行きましょう。

鼻毛チェックをしてくれる人がいない

一人で暮らす準備をする上で、細々とした生活用品はどこまで揃えれば良いか、迷う方も多いと思う。

例えば歯ブラシは絶対に必要だろう。爪切りも必要だ。衛生用品については必要なものはしっかり揃えておいた方が良いと思う。何せこれまでは身だしなみをチェックしてくれた奥さんがいないのである。中年が他人に好印象を与える大前提が清潔であることだ。これに関することは十分に準備をしておいた方が良い。僕は単身赴任を機に電動鼻毛カッターを新調した。鼻毛の剪定も自分でしなければならないのである(剪定は変かな)。

自炊するのであれば鍋が必要だろう。フライパンはどうか。

僕は単身赴任にあたって深めのテフロンのフライパンを一つだけ用意した。これ一つで野菜を炒める、肉を焼く、親子丼を煮る、ほうれん草やパスタを茹でる、全てをこなしている。単身用物件は大抵ガスが一口なので、全てを賄える鍋が一つあれば十分だ。

菜箸はあるが、お玉とフライ返しはない。必要になったら買おうと思って約3年、なくても何とかなってきた。

おろし金も当初なかったが、途中で大根おろしが食べたくなって100円ショップで購入した。

僕は一人暮らしを始めるにあたって、最初から生活用品を全て揃える必要はないと思っている。

準備万端で一人暮らしに臨みたい、という人もいるとは思う。しかし、ここはこのブログのコンセプト「シンプルに安く」という観点からお話しさせてもらいたいと思う。

モノがもたらしてくれる便利・一緒に連れてくる面倒

物を買うということはそれの持つ便利さと同時に、物を所有する重さ、煩わしさも一緒に買うということなのである。例えば電気掃除機というのは極めて早く埃を吸い取ってくれるが、ヘッドのブラシの掃除など定期的にやらなくてはならないことが増える。そもそも掃除機を引っ張り出してくること自体が結構億劫だ。勿論、買うとなれば相応の金額を払う必要がある。

迷ったらとりあえず買わなくても、いざ必要となればすぐに買うことが出来るのである。

「必要かどうかわからないからとりあえず買っておこう」という物で一杯の部屋で、快適に暮らすことが出来るだろうか。部屋の主役はあくまで人間だ。物は人間の生活を便利にしてくれるためにあるはずだ。

細々とした生活用品、買った方がいいかどうか迷ったものについては、とりあえず保留としておくことをお勧めしたい。

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Tanoyatsu

40代半ば、妻と二人の女の子を残し、長野に単身赴任中。料理・掃除大好きのおばさん力高め男子。趣味は料理の他・ジョギング・水泳・乗り鉄。数年前から断捨離・ミニマリストに興味を持ち、「モノを極力持たないライフスタイル」をゆるめに実践中。