【2023年春の食品の価格情報】醤油・ケチャップ・冷凍食品類が値上げ、油は値下げ!?

昨年からの食品の急激な値上げラッシュによって、自炊派にせよ外食派にせよ食費の上昇を実感されている単身赴任者も多いと思う。言うまでもなく、自炊派の僕もその一人である。

僕は業務用食品の卸売会社に勤めているので、食品の価格改定の情報は逐一入ってくる。昨年の10月はこれまでに経験したことのない数の値上げラッシュで、得意先へのお願いと改定作業だけでも大変な時間と労力を費やしたが、この春は昨年秋に匹敵する値上げラッシュである。僕の会社で取り扱っている数千種類の食品の中で、この2年間で値上げをしていない商品があるだろうか、ちょっと思い浮かばないほどである。

果たしてこの春は、どんな食品が値上がりとなるのか。また、値上げだけではなく品不足が予想される食品もある。今回はそれについて僕の知る範囲・公表出来る範囲で発信していこう。

但し、僕の持つ情報はあくまで業務用(外食産業)向けなので、家庭用とは若干値上げの内容・タイミングが異なる場合もあることはご了承頂きたい。

2023年春値上げする予定の食品

  • 醤油
  • めんつゆ
  • ドレッシング
  • ケチャップ
  • チルドサラダ(ポテトサラダ・マカロニサラダ等)
  • トマト缶
  • オリーブオイル
  • パスタ
  • 冷凍うどん・そば・中華麺
  • 冷凍惣菜・フライ類
  • その他様々な食品

上記はこの春に値上げする食品の一部で、他にも輸入品を中心に、値上げする食品調味料は非常に多い。

特徴としては、昨年値上げしたのに、再び値上げする食品が多いことだ。上に挙げた食品も全て、昨年一度値上げになっている。

もう一つの特徴は物にもよるが、値上げの幅がこれまでになく大きいということだ。特にヨーロッパ産トマト缶の値上げ幅は各メーカーとも3割を超える。

値上げの理由は、為替相場は最近落ち着いているものの、超円安の時期に海外から買い付けた分のコスト高、エネルギー価格・人件費の上昇により輸入・国内流通・保管・加工とあらゆるコストが急激に上がっていることである。

そして、長引くウクライナ情勢も食品の値上げに直接的・間接的に影響している。

サラダ油は若干の値下げ

僅かに明るいニュースが、サラダ油・キャノーラ油など、大豆・菜種を原料とする食用油が若干ながら値下がりの兆しが見えることだ。理由としては原料となる菜種の収穫量が回復し相場が下がったこと、急激な値上げにより消費量が激減し、メーカーの在庫が過剰になってきたことが挙げられる。

今回の値上げラッシュも、食用油が先陣を切った。油の価格が上がると、油を沢山使うマヨネーズやドレッシング、冷凍唐揚げ、レトルト食品などがそれに続いて続々と値上げする。今回、僅かながら油の価格が下がったということは、値上げラッシュの前の水準に戻ることはなくとも、この急激な値上げラッシュにブレーキをかけてくれるのではないかと期待出来る。

バターは品切れの可能性

今から9年前、バターが不足して店先から消えたことを覚えていらっしゃる方もいると思うが、今年もそのようになる可能性が高い。

というのも、昨年生乳が余って大量に廃棄の危機、というニュースがあったが、それを受けて乳牛の頭数が調整され、それに加えて酪農家の高齢化による廃業が相次ぎ、今年は生乳が不足している状況なのだ。生乳の生産量は簡単に減らしたり増やしたりが出来ないので、需給バランスをちょうど良く保つことはとても難しいらしい。

生乳はまず、優先的に飲用の牛乳に回される。次にヨーグルトや生クリーム、チーズといった加工品、優先順位の最後がバターとその副産物である脱脂粉乳である。すなわち、生乳不足になるといつも真っ先にあおりを受けるのがバターと脱脂粉乳なのである。

食品の値上げラッシュは春がピーク?

値上げやら品切れやらでうんざりしてしまうが、気になるのが、この食品の値上げラッシュはいつまで続くのかということだ。

食品の値上げラッシュはこの春で一旦落ち着くと見られている。

先ほど述べた食用油の若干の値下げにより、また値上げで販売量が落ちた食品はメーカーが販売量復活のため、戦略的に値下げすることも考えられるので、夏以降は若干値下げになる食品も出てくるかもしれない。

但し、小麦粉とそれを原料とする食品は、4月以降の小麦粉の値上げは決定的なので、更なる値上がりは避けられないと言われている。

値上げラッシュを前に出来る対策は?

目前に迫った春の値上げラッシュだが、僕が個人的に買いだめなどの対策をとるのかと言われれば、何もしない。だって台所一杯に値上げ前の食品を買い溜めたからと言って、一人暮らしで節約できる金額などたかが知れているのだ。

やるべきはまずは食品を買いすぎて結局食べられなくて捨てる「食品ロス」をなくすこと、食べ過ぎ飲み過ぎ、ダラダラした間食をやめること、野菜を食事のメインボリュームにすることだ。

「健康的な素食を腹8分目」、普段からこれを心掛けていれば、少々の値上げなど何も怖くはない。

 

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Tanoyatsu

40代半ば、妻と二人の女の子を残し、長野に単身赴任中。料理・掃除大好きのおばさん力高め男子。趣味は料理の他・ジョギング・水泳・乗り鉄。数年前から断捨離・ミニマリストに興味を持ち、「モノを極力持たないライフスタイル」をゆるめに実践中。