腹八分目で満足する習慣を身につければ幸せになれる

メタボをバーゲンで買うという愚
単身赴任を始めた当初は、スーパーで一人分の夕食の食料を買っていても、「もう一品欲しいな」とついついコロッケやポテトサラダなんかをカゴに入れ、結局食べ過ぎてしまう、ということが度々あった。というか、今でも時々やってしまう。
特に閉店間近になると、刺身や惣菜に値引きシールが貼られて、店員も「只今より惣菜コーナーで値引き販売いたします!大変お得になっております!」などと店内放送で絶叫し(絶叫は大袈裟かな)て店内の客を煽り、客がそのコーナーに一斉に押し寄せる。こりゃ僕も何か買わないと損だぞという様な気になって、阿鼻叫喚の中他の客と争ってやっとの思いで半額シールが貼られたパックをカゴに入れる。しかし冷静になってよく見てみると、別に今日の夕食には必要のない中途半端な量の唐揚げとかかき揚げだったりするのである。
メタボをバーゲンで買っていた様なものである。冷静になって考えたら、こんな馬鹿な話があるだろうか。
一人分にちょうど良い量の食材は意外と少ない
レシピを見て、レシピに忠実に1人分の食材を準備してみると、大体において少なく感じるものである。こんな量で果たして足りるのだろうか、これはダイエット中の女性にとってのちょうど良い量なのではないか、オジサンにはこれじゃ足りないぞと心許なく感じる。しかし、いざ調理して出来上がってみると一人分としてちょうど良い量なのである。
パスタを茹でようと思っても、乾麺の状態での1人分の100Gというのは実に心許ない。こんなの3口で食べ終わってしまうのではないかと思うほど少ない。ついついもう一握り鍋に追加投入してしまう。結果、大量のパスタが茹で上がり、ソースが足りなくなってボソボソと味気ないパスタをすするという結果になりがちだ。パスタの量での失敗はいまだにやってしまう。実を言えばつい一昨日もやってしまった。
この年になると食べ過ぎは直ちに翌日の胃のコンディションに影響する。一方腹八分目でやめておいた翌日は実に具合が良い。昨日の自分を褒めてあげたい気持ちになる。
腹八分目が良いのは食事だけではない
腹八分目で満足する、というのは単身生活3年目の僕にとってもなかなか難しいことであるが、これを習慣づけられればいいなあといつも思う。
これは食事にだけ当てはまることではない。酒の飲み方にも当てはまる。
1人で飲んでいるにもかかわらず、明日は休み、という夜などはついつい飲みすぎてしまう。飲み過ぎた分の酒というのは美味しくて飲んでいるのではなくて、もっと酔いたい、と飲んでいる様に思う。そして大抵翌朝後悔するのである。
腹八分目で満足するという習慣は何も飲食生活だけでは無く,ミニマリストを志している以上、生活全般に取り入れたい。
同じものを与えられて「もっと、せめてもう少し」ではなく、「これだけ頂ければ十分だ」と考えられるようになれば、幸せになれるように思う。
偉そうなことを言っているが、僕自身まだ腹八分目でいつも満足出来るわけではない。ついつい「もっと、せめてもう少し」と考えてしまう。
しかし、だから楽しいとも言える。ミニマルライフを志して5年程度で全て満足に出来るようになったとしたら、スゴロクで言ったらアガリに到達してしまったようなものである。
5年でアガリのゲームでは、つまらないではないか。